70 80年代ホラー映画の愛すべき殺人鬼
前回のDead by daylightの呟きに続きまして今回は70 80年代ホラー映画の殺人鬼について語っていこうかと思います。
自分の記憶では70年代はオカルト映画、ホラー映画が主流で80年代に入るとホラー映画の他にスプラッター映画などが流行っていたように思います。
ホラー(horror)とは恐怖、戦慄、という様な意味で殺人鬼やモンスターが襲って来るような恐怖を煽るものがこのホラー映画になります
オカルト(occult)とは秘学、神秘、超自然的なものという意味で呪いや悪魔に取り憑かれる様な宗教的な映画『オーメン』や『エクソシスト』などが代表的なオカルト映画です
スプラッター(splater)とはsplash(飛び散る 吹き上がる)という意味から血しぶきを売り物にしている猟奇的なシーンのある映画の事らしいです。
他にもサイコホラー サスペンスホラーとかいろいろ枝分かれしているので確実なジャンル分けは解釈の仕方によっても変わるかもしれません(^_^;)
恐怖映画=ホラー映画と言ってしまってもいいかもしれません。
70年代はオカルト映画がとても流行っていてその中でも『エクソシスト』『サスペリア』『オーメン』は初期の3大ホラー オカルト映画と言っていいでしょう。
子供の頃に観た『エクソシスト』は強烈でした。
リーガン役のリンダ·ブレアが祟られて死んだとか根も葉も無いようなデマが飛び交ったりしていましたがご存命です。現在はチャリティ団体を設立したりいろいろな社会活動をされているようです。
70年代のホラー映画で忘れてはいけないのが『悪魔の生贄』でしょう。
子供の頃はただひたすら怖い人肉屋のオッサンだと思っていましたが大人になってから観た『悪魔の生贄』はちょっと感じ方が変わっていました。
レザーフェイスの登場シーンはいきなり登場して若者を撲殺して運んで行きますが過剰な音響効果も使用しないところが逆にリアルで恐怖を感じました。
そういえばレザーフェイス一家の食卓シーンはゲーム『バイオハザード7』の食卓シーンとよく似ています。おそらくこの映画からヒントを得てるんじゃないかなと思います
そして何と言っても衝撃を受けたのがレザーフェイスのキャラクター性でした
家の扉を壊して長男に殴られるシーンで初めてレザーフェイスが声を出しますがとても高い声でした。
しかも家族にとても従順で怒られると慌てて言うことをききます。
家でのレザーフェイスは顔に化粧を施して装いも女性っぽくて兄さん達の言うことをよくきいていました。
最初のイメージからは考えられない可愛らしさを感じました。これがギャップ萌えというものなのでしょうか(*ノェノ)
そしてラストシーンでは最後の犠牲者に逃げられ巨体でチェインソーを唸らせながら全速力で追いかけるレザーフェイス。
ついに通りがかったドライバーに拾われ女性は逃げ切ります。
レザーフェイスは逃げられた悔しさと怒りからチェインソーを振り回しますがそこからは不思議と切ない嘆きの様な悲しさも感じました。
そこで映画はぱたっと終わります。
『悪魔の生贄』は74年制作ですが全てにおいて完璧に感じました。後半の捕らえられた女性の眼球のシーンでの絶望感や最後にトラックの荷台で高笑いする女性の表現力も凄いものがありました。
この映画はフィルムの古い質感も恐怖心を煽る要因になっていると思います。
褒めたらきりがないほどこの映画は自分にとってかなりの高評価でした。
トビーフーパー監督は後に『悪魔の沼』(76')を作りますがこれもなかなかの傑作だと思います。
これは子供の頃に観たホラー映画で1位か2位を争うくらいめちゃくちゃ怖いオッサンの話でした((((;゚Д゚))))
内容は狂人のモーテルの支配人が宿泊した客を裏庭のワニのいる沼に放り込むという様な内容でした。
沼で助けを乞う犠牲者をカマで沼に押し戻す様は子供の頃の私には本当にガクブルものでした( •̀ㅁ•́;)
まあ大人になってから観た『悪魔の沼』はワニのハリボテ感が否めませんでしたが。
トビーフーパーはホラー以外の映画はいまいちらしくあまり評価されていないようです。
70年代後半になると『キャリー』『ゾンビ』『サスペリア』『ハロウィン』『悪魔の住む家』『マニトウ』などが出てきました。
その中でもゾンビは新しいと思いました。
死人が大勢でショッピングモールを占拠する中、略奪者もなだれ込み両者と戦いながら生き抜いていくのですが最後はこれからどうなるんだろう…という感じで終わります。
ジョージ·A·ロメロはこれ以前に『ナイト オブ ザ リビングデッド』を作っていますがこの辺りから新しいゾンビ映画が続々と出てきた様に思います
ゾンビ人気は衰え知らずでゲーム界でも大活躍していますね。
これらの他にも多くのホラー映画がありますが個人的には『魔鬼雨』(75')とか『シーバース』(75')なども忘れられないホラー映画です。
有名な話ですがジョン·トラボルタの映画デビューが『魔鬼雨』だったらしいのですがほんのちょい役のせいか見てもなかなか分からないそうです。_(:3」∠)_
↑トラボルタではありません。
『シーバース』は鬼才デヴィッド·クローネンバーグの映画監督デビュー作です。
実験によって謎の寄生虫を宿した人間がどんどん性行為によって虫を移していくというエログロホラー?みたいな感じでした。
移された人間は次の宿主を探してゾンビの様に彷徨い歩き最後は全員体内に虫を宿して車に乗ってさらに虫の宿主を探して旅立って行くという様な話でした。
少し殺人鬼の話とはズレてしまいましたね。
ただこれがクローネンバーグの奇妙な変態映画の原点になっていたのだな〜と思いました。
次回は80年代のホラー映画について語っていこうかと思います。